真冬のリハーサル

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デレステのメモリアルコミュ1における『アイドル』

はじめに

 『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』内には、メモリアルコミュというアイドルたちの歩みを閲覧できるコンテンツがある。メモリアルコミュは時系列順であり、したがってコミュ1は彼女たちがどのようにしてアイドルになるに至ったかが描写されている。
 この記事では、まずそのコミュ1内に『アイドル』やそれにまつわる単語(『事務所』や『プロデューサー』など)が出てくるのかどうかを調べ、もし無い場合には代わりになるような描写がなされているかどうかを見ている。
 なぜこんな重箱の隅つつきしようと考えたのかというと、たんに自分が贔屓しているアイドル*1のコミュに、『アイドル』という言葉がないことに気がついたからでしかない。また、そのことに怒りや不満を覚えているわけではなく*2、興味から行ったことなので、悪しからず受け取っていただけると幸いである。
 すべてのコミュを再生して目視で確認したため、誤りや抜けを含む可能性がある。不備に気づかれた方はコメントなどで指摘していただけるとうれしい。なお、今回はmobageで配信されている『アイドルマスターシンデレラガールズ』内の設定やテキストについてはあえて問題にしていない*3。そちらもご了承いただきたい。

本題

 結論から言うと、7名のアイドルがこれに該当する。以下でそれぞれ詳しく見ていく。

①持田亜里沙

 彼女のコミュ1の舞台は公園である。そこでケンカをしている子どもたちをなだめたりいっしょに歌ったりしていたら、横で見ていたプロデューサーに「大きなお友だちとも、お友だちに」などと勧誘される。テクスト内では『アイドル』という言葉も、『プロデューサー』『プロデュース』『芸能』『事務所』などという言葉も出てこない。
 コミュの最後は亜里沙の「お話、聞かせてもらってもいいですか?」という言葉なので、プロデューサーが自身の身分を明かすのも、どういった勧誘だったのかを詳しく伝えるのも、この後に行われると推測される。

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持田亜里沙メモリアルコミュ1より

②梅木音葉

 音葉はすでにプロデューサーのとは別の事務所に所属しており、コミュ1の舞台も歌番組の収録である。しかし、コーラスとして精確な音程だけを求められる現状や、現プロダクション社長の音楽への不誠実な態度に不満を覚え、スカウト(というかおそらく引き抜き)に応じる。
 ここだけを見ると、音葉がきちんとアイドルとしてスカウトされていると理解していたのか不明だが、Rの特訓エピソードで芸能界へ入った理由を、「アイドルだったら、いろんな人に歌を聴いてもらえると思」ったと説明しているため、以前からアイドル志望だったのではないかと思われる。

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梅木音葉Rの特訓エピソードより

③服部瞳子

 瞳子が働いている喫茶店に、プロデューサーが何度も何度もやってくる。瞳子のよく通る声から、過去に芸能人だったのではと推測し、スカウトしにきたという流れ。自分を信じきれない瞳子は何度か断るが、やがてもう一度芸能界に戻る決断をする。
『アイドル』という直接的な単語は出てこないが、『芸能活動』『芸能事務所』『プロデューサー』『芸能界』は出てくる。
 また、Nのプロフィールのセリフに「芸能活動をしていたこともあったけれど(…)そんな私をアイドルにするの?」とあるため、以前活動していたときは、芸能人であってもアイドルではなかったのかもしれない。*4

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服部瞳子のメモリアルコミュ1より

④ヘレン

 7人のうちで唯一オーディションで採用が決まるのが彼女。オーディションに来ておいて、これがアイドルのそれだとわかっていないということはない……と思いたいが、デレステでは「歌手部門に応募したのになぜかアイドルオーディションに迷いこんで一曲歌ったと思ったら合格して本人もそれを受け入れる」*5というような展開があるから、確実なことは言えない。
 とはいえ、N+の特訓エピソードでヘレン自身が「なぜ人はアイドルになるのか」について言及しているため、おそらくちゃんと把握しているのだろう。

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ヘレンNの特訓エピソードより

⑤水木聖來

 夜に街角でストリートダンスの練習をしていたところをプロデューサーに話しかけられる。彼女のコミュ1においては、『アイドル』やそれに関する言葉は出てこない。
 そこまでは持田亜里沙と同じだが、亜里沙がプロデューサーに話を聞かせてもらえないか頼むのでコミュが終わるのに対し、聖來の場合は「(ステージに立つのを)もう諦めない」と決断して締めくくられる点が異なる。
『作中のプロデューサーは、街角からステージへの移動中に自分の職業やスカウトについて説明をした』というのが妥当な落としどころだろうか。*6
 ちなみにNの親愛度アップ時のコメントでも、N+の特訓エピソードでも、『アイドル』というワードは出てこない(ホームやルームでは出てくる)。*7

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水木聖來のメモリアルコミュ1より

⑥和久井留美

 バーでプロデューサーから話を聞かされ、後日プロダクションを自ら訪ねるというパターン。酔ってはいるものの、名刺をもらったことで、話しかけてきた相手が『芸能事務所のプロデューサー』であり、これが『スカウト』だとわかっている。
 城ケ崎美嘉や木村夏樹のコミュ1を見る限り、作中の事務所にはモデル部門や歌手部門もあるらしく、酔っていたときにアイドルとしてのスカウトだとわかっていたかは不明だが、翌日話を聞きに訪ねて来たその後には、きちんと説明を受けたと思われる。*8

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和久井留美のメモリアルコミュ1より

⑦北川真尋

 遅刻しそうになり走っていたところ、プロデューサーにぶつかってしまう。そのときにどさくさに紛れて名刺を渡され、数日後に真尋からプロダクションへ「面白い話」を聞きに赴く……というコミカル寄りの展開なのだが、さすがになにもわからずに事務所を訪ねるまでの行動は取らないと思われる。
 ホームのセリフに「ごらんのとおり、普通の女子だよねー。アイドルになろうってだけで」とあるため、文面どおりに取るならアイドルになった(=事務所を訪れた)のは自分の意志によるものということになる。

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北川真尋のメモリアルコミュ1より

 以上となる。
 本当はこれを調べた副産物として、メモリアルコミュ1における『オーディション』『スカウト』『養成所生からの昇格』がそれぞれどれくらいの割合なのかを出そうと思っていたのだが、自身の見積もりの甘さ*9により詳細な数字は出せない。そのうえで極めて雑な物言いが許されるなら、デレステでは7割以上がスカウトによってアイドルの道を歩み始めている。『養成所からの昇格』はごく少数だった。

*1:水木聖來

*2:疑わしい

*3:両者間で一部に設定の異同が見られるアイドルがいるので、混乱を避けるため

*4:繰り返しになるが、『デレステ』に限った話

*5:木村夏樹のメモリアルコミュ1

*6:もしこの説明がなかったとしたら、コミュ1終了時点での聖來はダンサーとしてスカウトされているのか、それともアイドルとしてスカウトされているのか不明なまま、勢いで「もう諦めない」と言ってしまったことになる

*7:アイドルソングには馴染みがないらしいセリフ(「普段はヒップホップとかハウスとか…アイドルの曲は踊ったことないよ」「ん…アイドルソングが聞こえてくる…。へえ、結構いいね」)も見られる

*8:翌日は酔っていなかったわけだが、本人曰くアイドルになる決断をしたのは「ヤケ」によるらしい(Rの親愛度50達成時のセリフより)

*9:普通にオーディションに受かったりスカウトされたりするもの以外に、「オーディションには落ちたが、その後プロデューサーによってスカウトされるもの」「オーディションには落ちたが、その後に受験者側からプロデューサーへ直談判がなされ、結果的に採用が決まるもの」「スカウトはされるが後日オーディションに来るよう言われるもの」「プロデューサーがスカウトする前に、向こうから話しかけきて押し切られてしまうもの」などのバリエーションがあり、基準を考えるのが面倒になったため